サン・ファン・バウティスタとはSANT JUAN BAUTISTA
「伊達政宗の黒船」サン・ファン・バウティスタについて
「サン・ファン・バウティスタ」(Sant Juan Bautista)は、江戸時代の初めに仙台藩で建造されたガレオン船です。スペイン語の「洗礼者聖ヨハネ」という意味で、イエス・キリストに洗礼を授けた宗教家の名前です。
メキシコ副王からスペイン国王に届けられた手紙に一度だけ出てくる船名です。しかし日本での名前が分からないため、使節の船は「サン・ファン・バウティスタ」と呼ばれてきました。
使節船「サン・ファン・バウティスタ」の建造
この船は仙台藩の事業として、ビスカイノの部下のスペイン人船大工や幕府の船手奉行向井将監などの協力のもと建造されました。
建造地ならびに出帆地は、月浦(現在の石巻市月浦)と考えられています。
造船には多くの大工や鍛冶職人らが動員されました。全長55メートル、重さ500トンもある洋式帆船の建造は、当時日本では前例のないことでした。
サン・ファン・バウティスタの復元
使節船が出帆してから約380年後の1990年代初め、史実を元にした使節船の復元プロジェクトが進められました。
船を復元するにあたって、4つの方針が制定されました。
- 1. 木造船とする
- 2. 原則、原寸大とする
- 3. 石巻地域の造船所で建造する
- 4. 宮城県内の船大工を中心に建造する
使節船の詳しい記録は残っていませんが、当時の記録や国内外の帆船の資料をもとに船体の復元が行われました。
復元船「サン・ファン・バウティスタ」完成とサン・ファン館オープン
船は進水後、石巻市西港のヤマニシ造船所にて艤装が行われ、マストやヤードが取り付けられました。船が完成し、竣工式が行われたのは 1993(平成5)年 10月9日でした。各国の関係者も石巻に招かれ、復元船の完成を多くの人びとが祝いました。
その後、東京・仙台など各地にお披露目に向かった復元船は、1996(平成8)年6月、宮城県慶長使節船ミュージアム(サン・ファン館)の完成に合わせてドックにその姿を収め、2021(令和3)年の解体まで係留展示されました。




